感染症予防研修
2014年10月23日
【講師】兵庫県立がんセンター 感染管理認定看護師 和田 二三 氏
【講義内容】
入所・通所施設等での感染対策の基本に関し、発生と仕組みはどうなのかについて学び、組織として取り組む事の大切さを学びます。
1 感染症の発症と拡大の仕組み
(予防) 病原体を減らす(消毒・器具消毒) 感染経路遮断(バルーンカテーテルの抜去等) 免疫力を高める(食事・睡眠・運動) ・標準予防策に感染経路別予防策(接触感染:ノロ・褥そう・疥癬外、飛沫感染:インフルエンザ外、空気感染: 結核・麻疹外)を加える。 2 施設(高齢者)での感染対策 ①持ち込まない。②拡げない。③持ち出さない。⇒土台。 保菌者は免疫機能低下者であり、症状を伝えられない方も多く発見が遅れやすい。また、高齢者は特有症状が表れにくく、隔離が困難、日常生活レベルの低下を招き命にかかわることがある。
(内因性感染コントロール) 観察:異常の早期発見 熱・呼吸と意識(会話状態)・不穏・摂食状況・排泄状況・嚥下機能→①記録に残す ②情報共有
(外因性感染コントール) 標準予防策:ドレスコード(白衣・髪型・爪・マニュキュア等)、アルコール製剤手指洗浄、ペーパータオル、 適正な個人防護具(手袋・マスク・エプロン等)、咳エチケット、器具・機器の洗浄と消毒 環境表面(頻繁に触る場所)の清掃 ドアノブ・手すり・トイレ・車椅子・イス・テーブル・ベッド柵等
※組織で取組む感染症の予防対策
・職員の健康管理と就労制限を含めた、施設長の感染対策に関する強い意識 ・普段の取組み徹底と強化、職員教育、地域での情報連携、行政機関との連携 ・指針・マニュアル手順書の整備と順守率の検証体制 ・面会者の対応