研修名:接遇応対研修
テーマ:接遇応対基本及びレベルアップ研修
日 時:平成30年6月26日、7月11日
講 師:ホスピタリティー・コーディネーター谷洋子氏
内 容:
接遇には相手がいる。大事なのは、「相手が望んでいることを努力しようとすること」。
相手の顔を見ることによって相手の言いたいことが理解できる。無意識の状況を意識に変え、意識した表情・行動・言葉を心がけること。大切なことを聴こうとすれば顔を見る、顔を見て聴こうとすれば頭に入る、だから納得する。全ての行動は顔に始まり顔に終わる。顔を見ることによって相手の言いたいことが理解できる。これがコミュニケーション。いま、全ての業界で「接客」から「接遇」へ、「サービス」から「ホスピタリティー」へ、「顧客満足」から「顧客感動」への時代になった。「あなたの対応だけでなく、私たち家族も施設も含めて全て」が「良かった」となるのが接遇である。
 私たちはサービスでご利用料金をいただいており、どのように返していくのか。120%のサービスとなれば、ご利用者満足、ご利用者感動、「ありがとう」に繋がる。キーワードは、「お客様・ご利用者・ご家族に好かれること」。好きな人から言われたことは聞くけども、嫌いな人から言われても聞かない。すべては好き嫌いから。コミュニケーション力は好かれること。好かれるポイントとは、第一印象(表情=笑顔)が大事。第一印象が悪ければ、なかなか話が進まなくなる。「人は見た目が9割」と言われる(「メラビアンの法則」によれば視覚の印象55%、聴覚の印象38%)。相手は、自分が「おはようございます」と挨拶した1~10秒の間に好きか嫌いかを決めてしまう。それは無意識のうちにそうしている。これが第一印象。だから「好き」と言わせる表情が大事。身だしなみ(品性)、豊かな表情(明るさ)、挨拶(資質)、好感のもてる態度(知性)、言葉遣い(教養)で第一印象を改善すること。
 ご利用者の方々はみんな認めてほしいとの思いをお持ちである。その人だけに見せる明るい声と明るい顔は伝わるもの。そして相手が望んでいることを望んでいる形とタイミングでさりげなく提供できることがもてなし。
 事業所でのクレームで多い「人的サービス」は、待たせる、話を聞いてくれない、返事がない、無愛想、対応が悪い(言い方・態度・表情)など。これらはコミュニケーション不足がもたらすもの、相手と向き合っていない(自分しか見ていない)。目線を合わすこと(目の高さを合わせること)が大事。
コミュニケーション対応は、傾聴し、共感すること。そして迅速対応、感謝、報告ができること。情報伝達、意思伝達(気持ちを伝えること)があること。言葉や伝える技術(言語コミュニケーション)と伝わるための態度(非言語コミュニケーション)、どんな顔をして伝えたかどうか(準言語コミュニケーション)の3点セットで、相手にどう伝えているか、相手が和むコミュニケーションができているかがポイント。
 褒め方、叱り方のポイントは、タイミング(叱る時は他の人がいないときに、褒める時は人がいるときに)、勇気をもって叱ること、愛情をもって褒めること、「知る」「育てる」「方向性を示す」(この事業所をどうしたいのか、常に思っていること)の指導ができること、指示命令はマニュアルに基づくこと(他の者にも同じことが言えること、言っていることがころころ変わらないこと)、言って聞かせてやってみせること、まずは「見本」となることが肝要。
 最後に、「当たり前のことを当たり前にできるようになるために、いつか変わらなければならないこと。選ばれる事業所となるためには、しなければならないこと。事業所全体でレベルアップしていく必要があり、いかに全員のレベルを引き上げていくかが重要である。」とお話されました。
この研修では、たくさんの実技を交えながら体で覚える貴重な研修でした。また、「今まで、できていたと思っていたが再認識することができた」ことなどの感想が多く、自分を変えていくヒントがたくさんあったとてもよい研修となりました。